写真を撮るコツ

オート撮影から卒業で脱・初心者!一眼レフカメラ設定方法

一眼レフカメラを購入後、まずはオート撮影でいろいろ撮り、その画像のきめ細かさにビックリしたのを覚えています。

ひとしきり一眼レフカメラを持って撮ってみると、自分でもいろいろな設定ができるのでやってみたくなります。

しかし、カメラの設定は、決める部分が多くてよくわからず挫折してしまい、オート撮影でいいかとなっている人も多いことと思います。

 

この記事では、写真撮影における基本のカメラの設定方法について書いていきます。

実はコツを掴んでしまえば以外に簡単。

ポイントを抑えて自分の好みにあった設定をしていきましょう!

モードダイヤルの基本

モードダイヤル

一眼レフカメラにはモードダイヤルといって、ダイヤルを回転させてその指標に合わせると、それぞれの特徴をもった撮影モードに切り替えることができます。

撮影モードは、オート撮影などの簡単撮影モードと応用撮影モードにわかれていることが多く、自分で使い分けていかなくてはいけません。

インテリジェンスオート

撮影シーンに応じて明るさ・ピント・色合い・ストロボ撮影が自動制御されます。

ストロボ発行禁止

ストロボ発行を禁止するモードです。

クリエイティブモード

画面の明るさや背景のぼかし具合、ストロボ発光などを簡単に設定できる自動撮影モードです。

 

以上3つが簡単撮影モードです。上級機になるとそもそも入っていないことが多い機能です。

 

C P プログラムAE

シャッタースピードと絞りが自動設定されて、その他の機能は自分で設定できます。

B バルブ撮影

シャッターボタンを押している間はシャッターを開いて撮影できます。

M マニュアル撮影

シャッタースピード・絞りの数値を自分で設定して撮影することができます。

Av 絞り優先AE

絞りの数値(F値)を自分で設定できます。絞りを変えることで背景をぼかしたりすることができます。

Tv シャッター優先AE

シャッタースピードを自分で設定できます。シャッタースピードを変えることで、被写体を止めたり・流動感を出したりすることができます。

 

以上が応用撮影モードになりますが、基本的には

  • M マニュアル撮影
  • Av 絞り優先撮影
  • Tv シャッター優先撮影

を使って設定していくことになります。

 

それぞれの特徴をしっかりと掴みましょう。

[box class=”white_box” title=”合わせて読みたい”]

脱初心者!絞り優先撮影の使い方〜F値を調節してカメラテク上達!

[/box]

ISO感度

ISO感度とは、光の感受性を数値化したもので、感度をあげる(数値を上げる)と少ない光(暗いところ)でも明るく撮影できるようになる機能です。

日中の明るいところでも、シャッタースピードをより早くしたい時、大きい絞り値の時には、光が必要になるので、ISO感度を高めに設定して撮影したりします。

このようにISO感度はシャッター速度とレンズの絞りと密接に関連しています。

シャッター速度とレンズの絞りは機械的に光の量を調節するのですが、ISO感度は電気的に光の量を調節します。

一眼レフカメラでは、シャッター速度・レンズの絞り・ISO感度の3つで光の量を調節して写真を撮っていきます。

カメラを撮影する上で、シャッター速度・レンズの絞りとの関係から適度なISO感度の調節が必要になります。

[box class=”white_box” title=”合わせて読みたい”]

ISO感度とは?読み方・写真との関係を徹底解説|一眼レフ用語解説

[/box]

シャッタースピード

シャッタースピードとは、その名の通りシャッターを切る時間のことを言います。

シャッターは開いている時間に撮影ができるので、シャッタースピードを早めるとスポーツなどの撮影に適したブレのない写真が撮れます。

逆にスポーツの時にシャッター速度を遅くしてしまうとブレブレのピントの合わない写真が撮れてしまいます。

 

上記のモードダイヤルの『Tv シャッター優先AE』はシャッタースピードを固定させての撮影になります。

[box class=”white_box” title=”合わせて読みたい”]

シャッタースピードとは?スポーツ・夜景の撮影で大活躍!一眼レフ用語解説

[/box]

F値 絞り

F値 絞りとは、レンズの明るさを数値化したもので、数値が小さければ小さいほど明るさが明るくなります。

F値が小さいと明るく撮れるので、その分シャッター速度を抑えて撮影できます。

F値のFはfocusからきていて、F1.4、F2、F2.8、F4、F5.6、F8、F11、F16、F22、F32のように表記されます。

 

F値を大きくするとレンズは絞られて、光の入る量が少なくなるので暗く撮影できるようになります。

例えば、 F4からF5.6に上げると光の量は半分に、F5.6からF8にするとさらに半分になります。

 

F値を変えると、ピントが合う範囲が変わります。

F値を大きくするとピントの合う部分が広がって、広範囲にピントを合わせることができます。

逆に、F値を小さくするとピントの合う範囲は狭くなります。

ピントを合わせた位置に対して、その前後のピントが合っているように見える範囲を「被写界深度」といいます。

一部分にピントがあっていて、他の部分がボケて見える・一眼レフカメラ撮影の特徴的な写真の一つである、被写界深度を有効にした撮影がF値を調整することでできます。

このように、丸で囲った部分にピントを合わせて、他をボカす撮影ができます。

 

上記のモードダイヤルのAv 絞り優先AE』はこのF値を固定させての撮影になります。

[box class=”white_box” title=”合わせて読みたい”]

[/box]

露出補正

露出補正とは写真全体の明るさを調節できる機能で、画像を明るくしたり・暗くすることで自分の意図したイメージに近づける撮影機能の一つです。

写真を撮影していると「もっと明るいのに・・・」「もっと暗くしてシックにしたい・・・」なんてことが起きてきます。

カメラがデータとして好ましい明るさを判断して調節してしまっています。

それを露出補正により変えることで、現実的な見た目とのギャップを補うことができたり、実際よりも明るく色を出したりすることができます。

ただし、露出補正で補えるのは写真全体の明るさのみになるので、部分的な明るさ・暗さは調節できません

 

露出補正を行うことで、色彩濃度を変化させることができます。

青色の色であれば、明るめに露出補正をすると淡い青色にでき、暗めにすると群青色に変化させれます。

この変化を撮影の技術として取り入れている写真家も多く、写真のイメージを露出補正で変化させる技法はメジャーなものになっています。

下の画像は極端な例ではありますが、露出補正で明るさを変えると全体の明るさを変えることができます。

[box class=”white_box” title=”合わせて読みたい”]

露出補正とは?写真の明るさを調節して表現力アップ!一眼レフ用語解説

[/box]

ホワイトバランス

ホワイトバランス機能は、光源による色の差をデジタル処理で補正することで、正しい色に発色させる機能です。

ひとの目は色を正しくしっかりと見えるのに対して、デジタルカメラではホワイトバランスがないと色のズレが生じ、正しい色彩に発色をしなくなります。

一眼レフカメラでは高度にホワイトバランスを制御することで良好な発色を得ることができます。

 

また、一眼レフカメラでは、シーンに合わせた色補正が行えます。

光の色をあえて表現したい時・建物・緑の色をはっきりと表現したい時、求めるイメージに合わせて使い分けていきます。

[colwrap] [col2]

太陽光モードで撮影

[/col2] [col2]

くもりモードで撮影

[/col2] [/colwrap]

上の写真のように同じ写真でもホワイトバランスが違うだけで色味と印象が大きく変わります。

自分のイメージにあうホワイトバランスを設定し、写真を撮っていきます。

[box class=”white_box” title=”合わせて読みたい”]

ホワイトバランスとは?色温度を理解して全体の色味を調節|一眼レフ用語解説

[/box]

ISO感度・シャッタースピード・F値の関係性

上にも書いてきた通り、撮影のモードでは

  • M マニュアル撮影
  • Av 絞り優先撮影
  • Tv シャッター優先撮影

を使って設定していくことになります。

 

マニュアル撮影ではISO感度・シャッタースピード・F値すべてを自分で設定していきます。

絞り優先撮影では、絞り=F値を自分で設定して、他はカメラが自動で設定してくれます。

シャッター優先撮影は、シャッタースピードを自分で設定して、他はカメラが自動で設定してくれます。

 

どの設定でも、同じような写真を撮ることが可能ですが、カメラ内での動きがわかるとマニュアル設定の仕方もわかってくるので、関係性について書いていきます。

絞り優先撮影のときのISO感度・シャッタースピードの関係

絞り=F値を自分で設定します。

例、F値を4という明るさで撮影する場合、ISO感度が100・シャッタースピードが1/200で撮影していた場合、

絞り F値を2.8にして撮り直すとき、ISO感度は100・シャッタースピードは1/400で撮影できたり、

絞り F値を5.6にして撮り直すとき、ISO感度は200・シャッタースピードは1/300で撮影できたりと

F値を変えることで、他のISO感度・シャッタースピードで明るさを調節し、同じ明るさで写真を撮ろうとカメラ内部で調節するため、数値を勝手に変えていきます。

 

シャッタースピード優先撮影でも一緒で、シャッタースピードを早くすれば、動作のある人・ものの動きを止めてブレのない写真を撮ることができます。

しかし、その場合には、ISO感度の数値を上げたり・F値を下げて明るくしないと写真は暗くなってしまうので、内部的に数値を調整しています。

ISO感度F値シャッタースピードの関係

以上のことを簡単に表すと、ISO感度・F値・シャッタースピードがそれぞれ相対的に作用させながら写真を撮っていることがわかります。

露出補正とホワイトバランスは好みで調節

露出補正は明るめに設定するのが今風

露出補正は上で解説している通り、画面全体の明るさを機能的に自分で調節する技術です。

上で解説したように、ISO感度・F値・シャッタースピードを調節しても、内部的にデータとして好ましい明るさを判断して調節して撮影しています。

絞り優先で撮影した場合、ISO感度とシャッタースピードは自動で設定されるため、いつでも同じような明るさの写真になるように設定されます。

ですので、データとして好ましい明るさを判断している部分を『自分の好み』で明るさを変えて、魅力的な写真にしていくことが露出補正では必要です。

[colwrap] [col2]

[/col2] [col2]

[/col2] [/colwrap]

左右でどちらがお好みですか?

露出補正を変えて写真を撮っているのですが、左が暗めの写真・右が明るめの写真になっています。

ほんの少しの違いではありますが、設定を変えるだけで少し印象の違った写真になります。

 

今はこの露出補正は明るめに設定するのが流行りになっていて、インスタグラムなどをみているともっと明るくして撮影しているケースもみられます。

撮影条件でも変わりますが、個人的には+2/3EVするのがオススメです。

ホワイトバランスは白を基準に判断して撮影

上のホワイトバランスでも説明しましたが、ホワイトバランスは被写体の色を正しく写すために使います。

光は太陽光・電球による光など場所・条件によって変わり、それによって写真の色味も変わってしまいます。

光の種類に合わせて白いものを白く写すこと機能として使われますが、好みに応じてカラーフィルターのようにも使うことができます

基本は白を基準にして判断するのがオススメですが、好みにあわせてホワイトバランスを変えると写真の印象はガラッと変わります。

自分の好きな印象になるようにホワイトバランスをあわせてから写真作りにはいるといいでしょう。

一眼レフカメラの設定方法まとめ

一眼レフカメラで写真撮影をするときに、重要なのがISO感度・F値・シャッタースピードの関係を理解することです。

マニュアル設定をするときにはこれを全部自分で設定していくことになります。

ISO感度F値シャッタースピードの関係

画像のように、ISO感度を上げると明るく撮れるので、シャッタースピードを早くしたり、F値を絞れたりします。

相関的に関わってくるのでこれをおさえれば、内部的な設定はバッチリです。

 

そして、写真の明るさ・色合いを決める露出補正とホワイトバランスを自分の好みに設定してみましょう。

露出補正は今の主流は明るめにして撮ること。

ホワイトバランスは白を白と見えるように設定するのが基本になりますが、カラーフィルターとして自分の好みの色合いで撮影するのもOKですので、いろいろ試してみてください。

 

以上、ISO感度・F値・シャッタースピード・露出補正・ホワイトバランスを一眼レフカメラで設定してしまえば、自分の好みの写真が撮れるようになります。

あとは、構図のパターンなどを勉強して写真を撮るのみ!何枚も撮影を重ねることでどんどん上手くなっていくので設定からやってみてください!

ではっ!!

[kanren postid=”2551,2257,1628″]